第3回 鉄とマグネシウム ― エネルギーと免疫の深い関係
免疫とエネルギーはつながっている?
「体がだるい」「感染症にかかりやすい」といった症状、実はエネルギー不足が関わっていることをご存じでしょうか?免疫細胞も体の一部ですから、活動するにはATPというエネルギー分子が必要です。分子栄養学では、このATPを効率よく生み出すために欠かせない栄養素として、鉄とマグネシウムを重視します。
鉄 ― 酸素を運ぶだけじゃない
鉄といえば「貧血対策」のイメージが強いですが、実はそれだけではありません。鉄はミトコンドリアの中で電子を運ぶ役割を担い、ATPをつくるエネルギー工場を動かすために欠かせません。もし鉄が不足すれば、免疫細胞は必要なエネルギーを得られず、病原体と戦う力が低下してしまいます。特に女性や成長期の子どもは不足しやすく、風邪や感染症に弱くなるリスクが高まります。赤身肉やレバー、魚に多く含まれる鉄を、日常的にしっかり取り入れることが大切です。
マグネシウム ― 体内の触媒役
一方で、マグネシウムは「代謝の潤滑油」と呼ばれるほど多くの反応に関わります。ATPは実際には「ATP-マグネシウム塩」として働くため、マグネシウムがなければエネルギーを使うことすらできません。また、抗酸化酵素の働きにも必要で、炎症を抑える役割も担っています。不足すると疲労感や不眠、筋肉のけいれんといった症状が出やすくなり、免疫の働きも鈍ります。ナッツや海藻、緑の濃い野菜などに多く含まれています。
鉄とマグネシウムの協力関係
鉄がATPをつくるエンジンを動かし、マグネシウムがそのエネルギーを活用できる状態にする。両方がそろって初めて免疫細胞は力を発揮します。片方だけが足りても十分な効果は得られないのです。つまり、**鉄とマグネシウムは免疫力の“二枚看板”**といえます。
次回は「腸内環境と免疫 ― 腸は“第二の免疫臓器”」について解説していきます。
八戸市のパーソナルジム、クアルトではATPを効率よく生み出せる食事をご提案しております。
CUARTO(クアルト)Total Body Conditioning
住所:青森県 八戸市 類家 1丁目1番5号 メルヴェイユM205
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